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Making / Classic details 3




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六義RIKUGHI
CLASSIC BESPOKE SHOES | Classic Deatails





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CLASSIC DETAILS | 「ベベルドウエストの品格」

優雅なソールの表情をみせるべベルドウエスト。ただ、あくまでクラッシックな優雅さが基本と考えますので、極端に細くしたり、或いはフィドルのように硬い詰め物をして変形させることは好みません、(フィドルは詰め物をするので、履き心地が硬くなります、これは我々の考え方に相反します、)

あえて、「そういう方向」にはアトリエを走らせたくないと思っています、

あくまで、クラッシックで品のある美しい靴をつくることを突き詰めたいと考えています、ロングノーズや極端なベベルドウエストなど、デコントラクトやエクストリームに走るのは案外にやり易い、
クラッシックな優雅な線を描くのは難しい、高度に洗練された美意識と技術と手を抜けない集中力が必要です、だからこそ、経験からいって、それを目指す靴屋が、それができる職人がいなくなっています、


タウンシューズの場合、ソールは柔らかく、かつ耐久性があるというのを理想としています(そのために、部材と仕上げを何回も改良しています)、ベベルドウエストはその一部にしかすぎません、

一度履くと、当然、履き跡が残るソールですが、仕上げの段階で、飾り釘がうたれ、鏡のように磨きこまれます、











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CLASSIC DETAILS | 「コバの趣き」

クラッシックな靴には、細部まで手を抜かない集中力がある仕事が必要だと云いました、コバの表情もそのひとつです、


既製品などでは、単に黒や茶で平面的に塗り固めてしまうところですが、ビスポークでは趣のある濃淡をつけて仕上げます、

これには、特別に調合した染料と、革の吸収具合を図りながら手作業で染め上げることが必要になってきます、特に、左の写真のライラックのものは、アッパーにあわせてブルーとライラックで大久保が特製のものを調合し、一旦、色を染めてから抜いたり、表面を磨いたりと何回もの工程を経て仕上げたものです、

そんな細かいことをと思われるでしょうが、意外にこのコバの表情が履いたとき、靴の表情を豊かに、美しく見せることを忘れてはいけません、コバの仕上げに美意識のない靴屋を信用してはいけません、














「BESPOKE SHOES 六義」
中央区銀座一丁目21番9号
phone 03-3563-7556 e-mail bespoke@rikughi.co.jp(appointment required 要予約)

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by bespokerikughi | 2008-10-23 01:31 | 3.Classic Details Ⅲ

Making / Classic details 2




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CLASSIC DETAILS | 「優雅な線(ピッチドヒール)」

ビスポークシューズで大事なのは、靴という形にどれだけ優雅なボリュームとラインを与えられるかという「集中力のある仕事」だと思います、

それは、テーラリングと同じで、どのラインも、必然性をもって優雅に「繋がって」いかなければならないということです、
スーツでいえば、上着からトラウザーズへのラインが綺麗に繋がって裾に至ってこそ初めて美しいスタイルが生まれるということで、そのラインをギクシャクさせてもいけないし、醜い分量があらわれてもいけません、


靴も同じで、まるで一筆でかかれたように、あくまで自然なように見せて優雅なラインが、どこかで遮られることなく、繋がっていかなければいけません、そしてこの「自然に」、「優雅な」ラインを繋ぐことには、当たり前ですが優れた技術と、美意識が必要になってきます、

例えば、この「ピッチドヒール」、踵からヒールの底にいたる、優美に弧を描くライン、この線を美しく、自然にみせるためには、かなりの手間と技術、熟練を要します、

まず、踵の納まりが、ヒールに乗っっかているのではなく、まるでヒールに埋め込まれているように一体になっていること、これだけでさえ、かなりの修練と集中力をかけなければ生みだすことはできません、














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CLASSIC DETAILS | 「職人泣かせの胡桃(アーモンド トウ)」

私が、ビスポークシューズで最も優美なトウシェイプだと思っているのが「アーモンド トウ」です、
アーモンド トウというのは、親指から小指に向かって弧を描いていく、左右非対称の、トウシェイプです、ラウンド トウとは違います、(写真でわかるでしょうか)

ところが、この「アーモンドトウ」、英国でも見かけなくなりました、大久保に聞いたところ、大久保が学んでいたときでさえコードウエナーズの授業でも、その言葉さえ出なかったそうです、

フランスやイタリアには、これに値する言葉すらありません、



私が、ビスポークシューズを注文しだした10代後半の頃は、逆に「アーモンドトウ」が一番クラッシックで優雅なトウシェイプとして靴屋で勧められたぐらいでしたが、、、

事実、アーモンドトウを愛用し始めたのも、当時、バーリントンアーケイドにあった「ブール」という店で最初に靴をオーダーし始めたときトウシェイプの要望を聞かれて、面倒だったので、そこの親父さんに「親父さんが、一番得意なのは何なの?」と聞いたところ親父さんが「そうさね、アーモンドトウかな」と答えたからです、シンプルな「出会い」です、

なるほど、出来上がったトウシェイプは、優雅に左右非対称で、複雑なふくらみも趣深く、それ以来、タウンシューズはアーモンドトウにしてきました、ですから、これはてっきり(少なくとも英国では、)クラッシックシューズのトウシェイプとして通じているものだと思い込んでいました、



それが、フランスやイタリアで靴を頼んだときに通じないので驚き、かつ現物を見せると、見たことが無いといわれてさらに驚いたのを覚えています、でも、それはイタリアだからだと思っていました、


そして、六義をはじめるに至って、靴関係の業界の人とかマスコミの人などどと話すきっかけができて、「六義はアーモンドトウに拘りたい」といいだしたときに、誰も「アーモンドトウ」を知らなかったので驚くやら拍子抜けするやら。それほど、クラッシックな靴は失くなって、その本物を知る人がこうしていなくなるのだなと思いました、




さて、この優雅でクラッシックな「アーモンドトウ」ですが、実は一番、職人にとって難しいトウシェイプです、だんだん、知る人が少なくなったのも、それも、あったのかもしれません、

意外に、「チゼルのスクエアトウ」というのは、熟練した職人なら、やり易いのです、所詮、直線ですから、

ところが、この「アーモンド トウ」は左右非対称の、いわば「フリーハンド」で描くもので、優美な線が描けるまでは、相当の失敗と、修練を経て、かつ美意識を育てなければなりません、

職人泣かせなのです、

こうなったら、多分、いや絶対に、他の店がどうこうしようが、六義だけは、この「アーモンドトウ」の優美さを追求し続けてやるぞと、そう新たに思うものです。













「BESPOKE SHOES 六義」
中央区銀座一丁目21番9号
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by bespokerikughi | 2008-10-19 22:10 | 2.Classic Details Ⅱ

Making / Classic details





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CLASSIC DETAILS | 「優雅なる穴飾り(パーフォレーション)」

クラッシックシューズを飾る穴飾り(パーフォレーション)は、現在の我々が思う以上に数があります、
大小の穴だけで描かれるこの穴飾りの歴史とアーカイブは深く、辿っていくとそのバリエーションの数と創造力に圧倒されます、

いま、実際に目にするものは、ごく一部にすぎません、それも、場合によっては作業上の理由から単純化されすぎています、もしかしたら、長い間、我々はイミテーションに騙されていたのかもしれません、私の経験から言っても、いま、ビスポークシューズと名乗っているアトリエでさえ、ごく限られたものしか知らないのが現状だと思います、

私たちは、準備期間に随分時間をかけて、その本物を追いかけました、その数は100数種に及びます、この優雅な穴飾りは、職人たちの手仕事から生まれたARTだと思います、
(上の写真は、大久保によって黒いボックスカーフにひとつひとつ刻まれ直した六義のクラッシックパーフォレーションアーカイブ)










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CLASSIC DETAILS | 「かかとの美意識(シームレス)」

ハンドメイドのビスポークシューズの意匠のひとつに、かかとにシームを入れないで美しく仕上げることがあります、フィッテイング自体は、ラストが完璧であれば、シームの有無には関係ありません、

ただ、これは手間と技能が必要なのです、ビスポークシューズメーカーの多くの店がシームを入れたがるのは、その手間と、技術という作業上の理由です、(機械では、もちろんシームレスは不可能です、)

ここで難しいのは、ヒールとの接点に、ひとつの皺もよせることなく、美しく仕上げるということです、下手な職人は、手術のあとのような皺をよせてしまいがちです、

そのためには、釣り込みの正確な技術が必要です、柔らかい革ならともかく、ボックスカーフなどの本格的なしっかりした硬い革を、皺ひとつなくラストに沿わせるのには技術と力が要ります、

そして、ただ釣り込みの技術だけでなく、かかとの納まりを予測してサイドライニングの位置なども細かく、正確にずらして設計することが必要になってきます、それをしないと、釣り込みの技術があったとしても、やはり変な皺がよってしまいます、


私の経験から言って、何も注文をつけないでも、シームレスで美しくかかとを仕上げてくる店は信用しても良いと思います、そこは、顧客のために手間ひまを惜しまない、しっかりした技術のある店です、
個人的な好みからも、六義の靴は、ワンピース以外は、シームレスで仕上げるようにしています、それは、店の美意識でもあります、、
(実は、ワンピースも、まったく一箇所もシームもなく完全なワンピースで仕上げることもできます、ただ、それは黒い革で、革の種類も限らせていただきますが、、、)







「BESPOKE SHOES 六義」
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by bespokerikughi | 2008-10-19 02:25 | 1.Classic Details Ⅰ

The look book 1. / Classics RIKUGHI



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「クラッシック シューズ」


私は、様々なビスポークメーカーで靴を誂え愉しんできました、ビスポークシューズは私の愛するものです、ただそれが、或る時期から少し様相が変わってきたように思います、
一言で言えば、「デコントラクト」に走りすぎているように思います、「デコントラクト」なのは、良いのです、(私も随分変わった素材、手法を愉しんできました)、それがしっかりした「クラッシック」な質や手法を前提としているならば、、、

ただ、偏見かもしれませんが、クラッシックを追求し終える前に、安易に「デコントラクト」から始めようとする傾向が、今、ままあるように思えて仕方ないのです、

美しく、凛としたクラッシックシューズをつくれる店は、いまや世界でも稀だと思います、私自身が、それを探し求めていましたから、


靴作りには「集中力」が必要です、その集中を実現できるシステムと気構えを、いまの店が失くしはじめているのだと思います、

私たちは、あえて本物の「クラッシック シューズ」を追求することに集中しました、美しいクラッシックシューズをつくるのは、生半可ではできません、安易な「デザイン」や「奇妙さ」でごまかすのは、むしろ容易かったと思います、

それは、単に「見かけ」の問題だけではありません、明確なフィッテイングコンセプトと、その想いをこめたハウスラストの製作と際限の無いその修正、つくりとそれを実現する釣り込みなどの技術、パターンと細部の仕上げ、革の選択、、、、など、ひとつひとつを検証し、積み上げていく作業が必要です、そこには多分限りがないのだと思います、、、








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「フルブローグ ダービー」


















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「フルブローグ」(Antique Finish)















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「クラッシック オクスフォード」(with Gray stitch)







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「クラッシック サイドエラステイック」









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「クラッシック コレスポンデントシューズ(ホワイトデイアスキン)」
























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「六義 銀座」
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by bespokerikughi | 2008-10-11 12:51 | ■style

FITTING CONCEPT 「六義という靴屋」


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「フィッテイング コンセプトのある靴屋」 


その昔、上等の注文靴を履いていることは、紳士の、第何番目かの条件でした。だから、注文靴屋は成り立っていました。

それが、60年代あたりから、需要と供給のバランスが崩れ始め、もとより、経営ノウハウのなかった注文靴屋は追い込まれていきます。

「経済」と「質」のジレンマのなかで、この時代あたりから、注文靴はバラツキが出始めます。

ロンドンの靴づくりを、例にとると、ここでは、完全な分業体制がしかれていて、有名な靴屋といえど、最初から最後まで自社のワークショップで靴を完成させるところはありません、
大概、よくて、ラストとパターン、クリッキングまでで、クローザー(アッパーを縫う=製甲)、シューメーカー(底付け)は、アウトワーカー(外注)ということになります、
ここで、問題なのは、本当に優秀なアウトワーカーはロンドンでも限られており(クチウルサイ人は、3人だけだといいます)、ここに、ロンドン中の各靴店の注文が重なっていくことです、 当然、それでは、注文はまかないきれないから、他のアウトワーカーにも発注は流れていきます、だから、同じ店に頼んでも、客によって、質が異なるというコトになります、

古の靴づくりは、今や忘れ去られ、消えようとしているのかも知れません、


「フィッテイング コンセプトのある靴屋」 



多くの店で靴を注文してみて、永年の間に私が気になっていたのは、明確な 「フィッテイング コンセプト」を持つ靴屋が、意外に少ないということでした。これは、何故か、指摘する人があまりいません。
ほとんどの店は、「メジャリング」だけで、作ろうとしているように私には思えます。

せっかく「ビスポークした」のに、足にあわない、という人がいます。チャント、採寸してもらったのに、と。しかし、残念ながら、各部所のメジャリングのみで、ラストを削っても、万全な靴はできあがりません。立体にあわせるという難しさと、歩くという行為を忘れています。これで、仮縫いも、いいかげんで、或いは、仮縫いナシとなると、合う靴ができるほうが、奇跡といえるでしょう。
靴を足にフィッテイングさせるということは、かなり具体的な作業で、魔法のようなものを、期待するものではないのです。

これは、テーラーを考えてみれば、分かりやすいと思います。優れたテーラーは、フィッテイングに対する考えを持っています。採寸のみで、スーツをつくっても、それは格好の悪い、着づらい服になるに違いありません。フィッテイングとスタイルを確認するために、スーツは、何度も仮縫いをし、中縫いもするのに、何故、靴には、「奇跡」を期待するのでしょう、

しかも、スーツは、ただ着づらいだけで終わりますが、合わない靴で歩いていると、下手をすると足の変形を招き、第一、歩きづらいと思います。

ヨク、「靴を慣らす」といわれるが、アレは、「靴が壊れ(或いは崩れ)」はじめているダケだと思います。一般に、既成の靴は、コワレル(クズレル)ようにできている。その過程で、偶然、足にフィットしたような気になるが、しばらくたつとユルクなり、本当にコワれ(クズレ)てしまう。
ただし、既成靴と注文靴は別物で、値段も違えば、構造も違う。比較するものではないと思います。


本物の注文靴は、履いて2時間ほどたって、革が体温で温まり、フィット感が一度、変る以外は、何年たっても履き心地が変らないものが、理想とされています。
チョット、考えてみれば分かりますが、わずか数ヶ月、数年で履き心地がかわってしまっては、ワザワザ、仮縫いをし、フィットさせる意味がなくなる、というものです。
履き心地が変らない、崩れないことに、良い職人は、誇りを懸けています。

できあがって、試着してみて、不都合があれば、具体的に修理に出すか、作り変えるか、或いはアキラメルしかないのです。スーツも同様ですが、靴は特に、当初からフィットしているべきモノで、「履いているうちに、慣れて、足に合って来る」という、曖昧な、マジックのような事は期待すべきことではナイと私は思います。


「明確なフィッテイング コンセプトとは」



大久保と、2年間の準備期間で話し合ったのも、この「フィッテイング コンセプト」でした。
先ず、「ストロング フィット」を、基本線としました。

巷間、タイトフィットとかコンファタブルフィットとかいわれますが、これは曖昧で、意味がないと思います。多分、採寸をもとに、それから何ミリ、逃げるかということなのでしょうが、これでは、ユルクなるか、キツクなるかだけで、快適でスタイリッシュな靴をつくるために、どうするかという、コンセプトがありません。例えば、タイトだが、コンファタブルとしたときに、はじめてフィッテイングのコンセプトが浮かびあがってくるのだと思います。

「ストロングフィット」(呼び名の是非は、ともかくとして)というのは、歩行にあわせて、フィットさせるべきポイントは、キチンとついていかせるということです。これは、言葉では、タイトフィットと似ているように思えるでしょうが、全く次元が異なります。

ポイントの割り出しがモット明確で、どこをフィットさせるかということに、意志があり、コンセプチャルです。実際、タイトフィットといわれて、造られた靴には、往々にしてポイントは緩かったりするモノがあります。
また、どこもかしこも、フィットさせれば良いかというと、それは、余裕のない靴になり、快適な履き心地とは縁遠いものとなってしまいます。

ここからは、言葉で説明するのは、正直いって適いません。実際に靴を示しながら説明するしか他ありません。ただ、基本は、カカトと甲、土踏まずをフィットさせ、足指は開放してやる、ということです。

これは、言葉でいうと簡単ですが、ひとつ、ひとつを明確にしていく作業というのは思いのほか根気と集中力がいります。立体だから、矛盾は、当然、起きてきます。

言葉で伝えられえる範囲でいうと、カカトのフィットは歩行において大事で、それも単に小さくするのではなく、運動を考えてアキレス腱をつかまえなければなりません。六義のラストは、昔、トウーゼックが試みたように、ヒネリを加えてありますが、日本人の足を考慮して、ウイーン風のバナナラストのあり方もとりいれてあります。これに、履き口が浮かないよう、足首に沿ったラインをつくったので、かなりオリジナルなものとなりました。

ラストの足裏をみれば、かなり曲面を描いていていることに驚かれるでしょう、できるだけ足をくるむ形にするために土踏まずには瘤が用意されています、、、


「メジャリング」ではなく、「フィッテイング コンセプト」というのは、靴というのを、全体で、どう捉えるかということです、その靴屋の 大げさにいえば、哲学とも言えます。この手間を惜しまない、哲学とかコダワリが、いまや、希薄になっているように思います。そして、その希薄になるやり方が、少し、ズル賢くなったような気がするのは、私がヘソ曲がりだからでしょうか。


「ハウスラスト」
 

これを、基本としてハウスラストをつくることにしました。いまでは、老舗といわれるところでも、既成のラストをつかっている処が多いのですが、独自のフィッテイング コンセプトを明確にするためには、どうしても、オリジナルのハウスラストが必要です。


「日本人にあった木型」というのがよく聞かれるが、日本人と欧米人の足は確かに違うと思う。ただ、ともすると、「幅広」というポイントのみがクローズアップされるようだけど、むしろカカトが小ぶり(薄い)だと思う。私が、ヨーロッパで注文した経験からいうと、多くの靴屋で、フィッテイングの際、カカトのフィット(ゆるさ)が気になったことからも、そう思う。


六義の店に並ぶ、オーダーサンプルを良く見て頂くと、ラストがすべて、少しズツ違うのに気づかれると思います。このハウスラストは、数十回、改良されています。

もうひとつは、フィッテイング(仮縫い)です。いかに、天才的なラストメーカーでも、採寸だけではフィットさせるラストはつくれません。これは、動かしようのない事実です。







「六義」のフルモックアップ(仮縫い用フィッテイングシューズ)| 納得がいくまで繰り返す「仮縫い」


色々、考えた末、六義では、フルモックアップ(コルク底を除いて、本番そのままの仮縫い用フィッテイングシューズ)にをつかって、フィッテイングを行う事にしました。
本縫い同様、サイドライニング、つき芯をいれて釣り込みます、ソールがコルクでつくられる以外は、ほとんど完成品に近い状態でフィッテイングチェックを行います。
コルクソールも、完成時をイメージできるように、ベベルドウエスト、ピッチドヒールを再現し、ヒール形状、ウエストの形状を確認できるようになっています。雰囲気を掴むため、コバは黒く塗られ、もちろん、両足つくられます。
フィッテイング時には、つま先部分をカットし、靴の内部での、足指の収まりを確認します。
このフィッテイングシューズは、フィッテイング後には壊され、ラストの修正を行ったあと、新たなパターンを組みなおし、革も新たに クリッキング(カット)されます。

そして、フィッテイングとスタイルの納得がいくまで仮縫いを何回でも重ねます、




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by bespokerikughi | 2008-10-02 18:29 | ■六義という「靴屋」